つわり対策

つわりさんの心得とつわりのトリセツ(前編)

つわりさんのトリセツ・前編/助産院ある

 
つわりで、一日中、
気持ち悪さと向き合っていると、

仕事のこと
家族のこと
上の子どものこと
家事のこと
これからのこと

とにかく、いろんな事が、
頭の中をぐるぐる回りだして、

身体はだるくて、
気持ち悪くて動けないのに、

どうしたらいいかわからなくて、
ものすごい絶望感や罪悪感が襲ってきます。

 
つわりが重くなりやすい人=つわりさんには、

どうやら、

"がんばり屋さん"
"気ぃつかい屋さん"

が多いような気がします(※当社比)

あなたには当てはまる?つわりになりやすい性格チェック。 知ってました?? つわりがひどくなりやすい性格ってあるみたいなんですよ。 つわりの症状とパーソナリティの関連...

 
しかし、本人にとっては、
がんばることも気を遣うことも、

普通にやってきたアタリマエだから、
自分では、そのことにあまり気付けない。

そんなつわりさんのためのトリセツ(心得)です。

過去につわりで苦しんだつわりさんも、
どう感じるか、ぜひ、読んでいただきたい。

 
つわりがひどくない人、
つわりとはご縁のない人にとっては、
意味がわからない、と思うかもしれない。

けれど、そういう人もいるよ、
それが出来なくて辛くなっている人もいるんだよということを知れば、

きっともっと、
やさしい世の中になることでしょう。

 

「つわりは、精神的なモノ」
と言われて違和感を感じたり

「気のもち様で、どうにかなる」
と言われて傷付くことも多い。

 
わたしが思うに、つわりは、
メンタルや気持ちの問題ではなく、
どうにも、脳のメカニズムのような気がしてなりません。

ですから、つわりさんに必要な6つのトリセツをご紹介します。

 

前編・後編にわかれていますが、
最後には、わたしがびっくり仰天驚いた、驚愕のネタ明かしがあるので、

「なるほど~」と思ったら、
どうぞ、最後まで読んでみてくださいね。

 

つわりさんのトリセツ

その① 断っていい

つわりがひどくなりやすい人=つわりさんは、
基本、がんばり屋さんが多い。

がんばり屋さんは、

「自分が出来ることは、できる限り、精一杯やろう」

「やってもいないうちに、出来ないというのは失礼だ」

と思っています

 
仕事は一生懸命やるし、
それなりの責任感を持って取り組みます。

その感覚は、美学やポリシーに近い。

 
なので、つわりで具合が悪くても、
「がんばれば、やれないこともない」と、気合いで乗り切ろうとします。

頼まれたら、
嫌とは言えないやさしさと、
まずはやってみようという挑戦者の一面があるからです。

 

だから、そんなつわりさんのあなたへ。

つわりさんのトリセツ、その①は、
『つわりを理由に断っていい』です。

つわりで動けなくなったら・・
では、ありません。

まだ、余力があるうちに
『断っていい』のです。

 
大丈夫です。

つわりを理由に断ることで、
あなたの価値が下がることはありません。

あなたが断る事で、
文句をいったり、評価を下げる人は、もしかしたらいるかもしれない。

ですが、そういう人は、
ただ、困っているだけ、なのです。

あなたにだけ、
文句を言ってるのではない。

自分が困る出来事が起こったら、
世の中のすべてに文句をいう人です。

 
そして、
これまでのがんばりが無駄になる、なんてこともありません。

これまでのあなたを知っている人なら、きっと、こう言うはずです。

「大丈夫?お大事にしてね」

 
だから、まだ、
余力があるうちに『断っていい』

その余力は、つわりが、
一日でも早くおさまるために使いましょう。

それが、
今のあなたにできる大切なこと。

 

その② 確認していい

そうはいっても、
急に、全部を断るなんてできない。

状況的に、どう考えても無理だ。

そういうつわりさんもいらっしゃるでしょう。

そういう時は、
まず『確認していい』です。

 
「つわりがつらいので、仕事を半分にしてもらえませんか?」

「どうしても動けないので、夕飯はお願いできませんか?」

もしかしたら、あなたが、
無理だと思っているだけで、
案外、OKがもらえるかもしれない。

 
つわりさんは、
がんばり屋さんであると同時に、気遣い屋さんだったりします。

相手がどういう気持ちになるのか、
ものすごく、気になる。

嫌な顔をされたり、
相手が不機嫌になることが、イヤだからです。

険悪なムードには、
たとえ、自分のせいでなくても、いたたまれない気持ちになってしまいます。

わかってはいても、
傷付く自分がいます。

私が動くことで、
円滑に進むなら、やってしまった方がマシ。

そう、考えます。

 
でもね、今はいいんです。

今は、周りのことよりも、
あなたの身体が、険悪ムードになることをさけましょう。

そのためには、
勇気をもって『確認していい』

ひとりじゃない。

そのためのチカラ、
きっと、お腹の赤ちゃんが貸してくれるから。

 

その③ 頼っていい

つわりさんの大きな特徴、
それは、人に頼む前に、相手の都合を考えすぎてしまう事。

"きっと、相手も色々あるだろうから、お願いしたら迷惑かな"

"わかりませんと言う前に、調べてからにしよう"

"人にお願いする前に、
まずは出来るところまで、やってみよう"

"どうしても難しかったら、お願いしよう"

 
その姿勢、とてもすばらしいです。

これまでのあなたを支えてきた、大きな魅力のひとつです。

 
けれど、今は、
あえて進んで、助けを借りてみましょう。

あなたの都合に、
あなたのわがままに、
どんどん、人を巻き込んでいっていいんです。

 
なぜなら、子育ては、
ひとりでするものではないから、です。

赤ちゃんが生まれたら、
人やモノに頼ること、もっともっと、いっぱい出てきます。

使えるものは、
人でもモノでもお金でも、なんぼでも使ってやる!

むしろ、それくらいの意気込みが必要です。

 

なぜなら、
あなたはやろうと思えば、出来ちゃう人だから。

ひとりで、なんとかやろうとするんです。

仕事も、家事も、子育ても・・

 
そのうち、それが当たり前になってしまって、
がんばっていることも、無理していることも、疲れていることにも気付けなくなって、

人に頼ることすら、わすれてしまう。

ゆるせなくなってしまう。

 
そうならないために、
あなたが笑顔でいられる余力を、残しておくこと。

それが、子どものためになるからです。

命を守ることにつながるのです。

 

人にお願いすることは、
気を遣う=エネルギーを使います。

あなたにとっては、
自分でやった方が楽なこともあるでしょう。

だから、あえて、
それを隠して、お願いをするのです。

それは、
あなたにとっての大切な練習です。

 

コツは、

・できることを《あえて》やらない。

・あえて、がんばらない。

そして、お願いをしたら、
・一切、気にしない。口を出さない。

(これ、すっごい大事!!)

 
どうやったら、
自分を甘やかすことが出来るか、

そんな自分を許せるか、

相手を頼ることができるか
信頼できるか

どうぞ、
今のうちに、挑戦してください。

子育てには、
絶対、ぜったい、必要なスキルですから。

 

その④ 助けなくていい

つわりさんは、心優しい気遣い屋さんです。

人が困っている事に敏感です。

誰かが困っていたら、
すぐに気が付き、どうにかしたいと思います。

 
職場が忙しいこと
旦那さんが仕事で疲れていること
上の子がさびしい思いをしていること
お母さんの腰の具合が悪いこと
介護で大変なこと、などなど

相手が口に出さなくても、
必要以上にわかってしまうのです。

それが、あなたのすばらしさでもあります。

 

たとえば特に、
上にお子さんがいる場合。

つわりが苦しい時期って、
きっと、2〜3歳くらいが多いですかね。

まだ、甘えたい盛り
食事だってトイレだって手がかかる

抱っこしてほしい
夜はママと一緒に寝たい

その相手をしてあげられなくて、ものすごく苦しい。

 
その気持ち、泣きたいほどわかる。

でも、どうしようもないんですよ。

 
だから、あえてこう言います。

"それが、おにいちゃん/おねえちゃんになるための最初の試練。

きみが連れてきたくれた弟/妹だから、
そのさびしさも、きっと乗り越えられる。

大丈夫。"

 

相手がどんな感情を抱くのか、
それをどう表すのかを、あなたが決める事は出来ません。

あなたにはその責任もないし、

どんなに、気を遣ったところで、
相手の気持ちをコントロールすることは出来ない。

信じるしかない。

今は、まかせるしかない。

 
あなたの気遣いで、
助けられている人はたくさんいます。

ですが、その気遣い、
今は、自分の身体と、お腹のあかちゃんのために使いましょう。

それでいいんです。

それがいいんです。
 

その⑤ 嫌だって言っていい

「つわりは病気ではない」
「妊娠したら当たり前」
「そのうち、おさまる」
「〇〇さんはひどくて入院したらしい」
「●●さんはほとんどつわりがなかったらしい」

はい!!
全部、華麗にスルーで!!

そして、大声でこう言いましょう。

「あーーー!!ムリだ!ムリ、ムリ、ムリ、もうムリ!!我慢できない。しんどい、耐えられない、死にたい、もう限界です!!」

 
泣いていいんです。

弱音を吐いてもいいです。

悪態をついたって、かまいません。

八つ当たりだって、大歓迎。

我慢することはない。

「望んで妊娠したのに。せっかく、赤ちゃんがきてくれたのに。こんな私、母親失格。」

そう思うのは、別にかまわないけれど、
自分を責める必要は一切、ありません。

取り繕って、いい人でいる必要なんてないのです。(どうせ、お腹のあかちゃんにはバレてるから)

 
だって、あなたは、
つわりに嫌だと言っているだけで、あかちゃんを責めてるわけではないでしょう。

口ではなんていっても、
どんなことを思ってたとしても、

あなたの子宮は、
しっかりと赤ちゃんを守り、

あなたの身体は、
ちゃんと、そのために働いている。

 
気持ち悪さが、なによりの証拠です。

あなたは今、
必死で、その辛さに耐えている。

 
だから、

"今日一日を生きる"

それだけで十分なのです。

 
嫌な時はイヤと言いましょう。

辛い時はツラいと言っていいんです。

我慢することだけが美徳ではない。

しないでいい我慢もあります。

そして、ひとりでジッと我慢するより、
少々、大げさでもいい。

ぜったいに外に出した方がいい。

 

その⑥ 逃げていい

正直にいいます、
つわりさんは、負けず嫌いです。

自分のペースを変えること、乱されることが苦手です。

 
そして、真面目で正しい人です。

正面から、正々堂々、
ひとつひとつ、確認しながら、確実な道を行く方が安心できます。

 
だから、
逃げる=負けだと思っています。

弱音をみせる=みっともないと思っています。

楽をする=怠けていると感じます。

 
でも、そうじゃないんです。

逃げる=負けじゃない。

あなたにとって、
あかちゃんにとって、より良い選択肢が増えることなんです。

 
休むことや楽をする事は、怠けるとは違います。

今のあなたにとって、必要なことです。

元気になったら、
あなたは、きっとだれよりも働くし、人の役に立つことが出来る人です。

だから、大丈夫。

 
あなたが楽になれること、
少しでも楽でいられるモノをなるべくたくさん探しましょう。

そして、それを迷わず、選びましょう。

私が楽でいられるのは、
なに?いつ?どんなモノ??

そのことだけを考え、
それを探すために、エネルギーをつかいましょう。

その結果、
つわりが楽になっていくんです。

その思考回路が、子育てを助けます。

 
ひとつではありません。

変わらないものもあるけど、
一分一秒、変わっていくものもある。

柔軟に、臨機応変に、固執ぜず、
はっきりさせすぎず、流れに身をまかせることも必要です。

 
みんなはそうでも、
あなたはちがうかもしれない。

それはけして、間違いではありません。

ただの個人差です。

 
つわりは個人差しかないですし、

子育てにいたっては、
もはや、個人差のかたまりです。

その上、予測不能の連続です。

 

今のあなたは、
身のつらさをもって、それを体験しているんです。

問答無用の【つわり道場】みたいなもんです。
(すっごいイヤだけど)

 

最後に

つわりさんのためのトリセツ、6つの心得をご紹介しました。

① 断っていい

② 確認していい

③ 頼っていい

④ 助けなくていい

⑤ 嫌っていっていい

⑥ 逃げていい

なるほどと思ったこと。
それはどうだろう?と思ったこと。

それぞれ、あったかもしれません。

 
そうはいっても、
これまでの性格や考え方のクセは、すぐに変えられるものではありません。

 
後編では、
心得を実行しやすくするテクニックを紹介しますね。

衝撃のネタ明かしもありますので、
続きは後編で。

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