
つわりは、妊娠した女性の約8割が経験します。
時期が過ぎれば、ほとんどのつわりはおさまるので、大きなトラブルとしてみられることがほとんどありません。
だから、
「この時期だから、仕方がない」
「もう少しすればおさまる」
「自分の時は、もっと大変だった」(主に母親)
などといわれたりします。
また、妊婦さん自身も、
つわりに対して、同じように思っていたりします。
だから、つわりになった時、
つわりが過ぎていくのを、ただ、じっと耐えるしかないと思っています。
そういうわたしも、
自分がつわりを経験するまでは、つわりのつらさをこれっぽちも理解していませんでした。
助産師として、つわりの知識はあったはずなのに。
たしかに、つわりは、
妊娠した女性のほとんどが経験するかもしれない。
たしかに、つわりは、
時期がくれば、おさまるものかもしれない。
だけど、"今"あなたがしんどいことには変わりはない。
つわりの症状も、その程度も、そのつらさも、知っているのは、あなたしかいません。
つわりは病気ではないとか、時期がくればおさまるとか、他のだれかは楽だったとか、そんなの知ったこっちゃない。
だから「つらい」と言っていい。
「助けてほしい」「手伝ってほしい」と言っていいんです。
つわりは、暗くて長い、出口のみえないトンネルにいるような気になります。
こんなつらさが、あと1ヵ月も続くのかと思うと、絶望的な気持ちになります。
ひとつだけ、先に言っておきます。
残念ながら、つわりを"治す"ことはできません。
でもそれは、病院でも同じこと。
現代医学では、つわりの原因をはっきりとわかっていないからです。
そこで、つわり鍼灸では、
いろいろな角度から、つわりを観て、考え、あなたに合った角度から、アプローチをしていきます。
つわりは、長くて暗いトンネルです。
もし、そこにあなたがひとりでいる時に、
誰かが、そばにいて、出口までの道のりや歩き方を教えたり、荷物を半分持つことで、疲れた身体を少しでも癒すことができたら・・
今のつらさを、[10]だとして、
それを、まったくの[ゼロ]にすることはできないかもしれない。
ですが、トンネルは同じだとしても、
誰かがいっしょにいてくれれば、きっと、それだけで楽になると思うのです。
必ず、終わりはきます。
大丈夫、大丈夫。
どうか、ひとりでがんばらないで。
一日でもはやく、
その苦しみに終わりがくることを願っています。