つわり対策

つわりさんの心得とつわりのトリセツ(後編)

 
前半で紹介した、
つわりさんのための6つのトリセツ(心得)

  1. 断っていい
  2. 確認していい
  3. 頼っていい
  4. 助けなくていい
  5. 嫌っていっていい
  6. 逃げていい
つわりさんの心得とつわりのトリセツ(前編) つわりで、一日中、 気持ち悪さと向き合っていると、 仕事のこと 家族のこと 上の子どものこと 家事のこと こ...

そうはいっても、
性格や考え方のクセは、すぐに変わるものではありません。

そこで、後半は、
つわりさんのトリセツを実行しやすくする4つのテクニックをご紹介したいと思います。

 

つわりさんのトリセツ・実行テク

その① 合言葉をつかう

たとえばですね。

つわりがキツくなって、
食べられるモノや出来ることが限られてきて不安になったら、

すかさず

「とりあえず!」

を使ってみる。

 
つわりの間だけ、
つわりがおさまるまで限定で。

「とりあえず」

 

ずっと同じものばかり食べてて大丈夫かな。

ジャンクフードばっかりで、赤ちゃんの栄養は平気かな。

寝てばっかりだけど、これでいいのかな。

この先、どうなるのかな。

そう思ったら・・
「とりあえず、今だけ」

 
ずっとのことではない
一時のことだから。

少しでも楽でいられる方法があるなら、
「とりあえず」今は、それを優先してかまわない。

***

つわりがピークの時は、

「だいじょうぶ」

 
ホントは、
全然、大丈夫なんかじゃない。

だけど、
だいじょうぶ、だいじょうぶ・・

もう吐くものもなくて、
トイレの中で、胃がひっくり返りそうな吐き気と戦いながら、

「だいじょうぶ、だいじょうぶ・・」

吐き気が収まるまで、言い聞かせる。

まるで、おまじないみたいに。

***

ピークは過ぎたけど、
なかなか具合がよくならなくて、焦りを感じたら、

「よくやってるよ」

 
これまでの自分を褒めるような気持ちで使いましょう。

つわりが始まって、
ピークを乗り越えてきて、

全然まだまだ調子は悪いけど、
それでも、ちょっと前に比べたら、

「よくやってるよ」

だから、大丈夫。
ここまで、やってきたから大丈夫。

もうすぐ終わりはくる。

 

ようは、気持ちが落ち着いたり、
納得できたり、割り切れたりするなら、なんでもいいんです。

『合言葉』

いいと思います。

 

その③ ひとつずつやる

なんで、こんなにツラいんだろう?
少しでも楽になる方法はないんだろうか?

スマホ片手に調べていると、
つわりに関する情報が、アレコレ見つかります。

 
それこそ、藁にもすがる思いだから、
全部片っ端からやってみたら、この気持ち悪さがなくなるんじゃないのか?

だけど、全部はできないから、
だから、私のつわりはこんなにヒドいのだろうか?

そもそも、
このツラさは、本当に終わるの?

産まれるまで続いたらどうしよう?

っていうか、少なくとも、
あと、ひと月半もこの状態が続くのか?!

どうしよう、どうしよう・・

そうやって、脳ミソぐるぐる状態に陥ると、
出口がみえなくなって、絶望感しか襲ってきません。

 
だから、ひとつずつやる。

とりあえず、
今日一日を乗り越えることだけを考える。

明日のことは知らない。

今日一日、なんとか生き延びられればそれでいい。
 

そうやって、
とりあえずの一日一日を、
自分にとって楽になれる方法を探しながら、やり過ごしていくんです。

必ず、終わりはくるから。

だから、
ひとつずつ、ひとつずつ・・

今はそれしか出来ないのだから、
それで充分。

 

その③ マイルールを決める

マイルールを決めておくと、
よけいなエネルギーを使わなくてすみます。

どうしようかと迷ったり、
これでいいのかと悩むのは、

つわりさんの身体にとって、
余分な負担になるからです。

 
たとえば、

飲むとよけいに気持ち悪くなるから、
葉酸は飲まない、と決める。

保育園のお迎えは人にお願いする、
と決める。

夕飯は作らない、と決める。

とか。

 
マイルールの良いところは、
自分で決める、というところ。

アレやった方がいいかな
コレした方がいいかな

迷うエネルギーがもったいない。

 
出来ない時、
よけいにツラくなるから、
いっそのこと、最初からやらないと決めてしまうのです。

割りきってしまった方が、
気持ちが楽になれる。

マイルール、
取り入れてみてください。

 

その④ 仲間をみつける

時々、県外にお住まいのつわりさんからも、
つわりに関するお問い合わせをいただきます。

そんなつわりさん達が口々おっしゃるのは、
「周りに、私みたいなつわりを経験した人がいない」

「周囲の人に、なかなか、わかってもらえない」

ということ。

 
つわりでツラい2ヶ月間を、
たったひとりで耐えるなんて、ツラすぎる。

だから、そうならないように、
少しでもチカラになれたらいいなという想いで、つわり鍼灸をやってます。

 

ビックリ仰天したネタ明かし

さて、ここまでの内容は、
わたしが、普段から、つわりさんにお伝えしていることです。

ですが、今回、
まとめた項目のネタ元は、実は、この本からの抜粋です。

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本/Amazon

 
ちなみに、わたしは、
中田敦彦さんのYouTube大学で、この本を知りました。
(youtube大学好き♪)

【繊細さん】気がつきすぎて疲れる人へ今日からできる実践テクニック/中田敦彦のYou Tube大学

 
実際に、本を読んだわけではないのですが(すいません;)
動画の中から知った情報をふまえて、お伝えしますね。

 

この本のテーマの「繊細さん」とは、
「HSP(エイチ・エス・ピー)」と呼ばれる、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」のこと。

「HSP」とは、
「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字です。

先天的な気質や生まれ持った特質のことです。

病気や心の問題などではありません。

約20%の人(5人に1人)は「HSP」に当てはまるそうです。

 

そして、この本では、
「HSP」の人の事を、わかりやすく『繊細さん』と呼んでいます。

『繊細さん』は、そうでない人(=非繊細さん)との差に自己嫌悪を感じたり、周りに無理に合わせようとして生きづらさを感じることが多く、

最近、話題になったことで、
「私もそうかも・・」と思う人たちを中心に、注目があつまっているんだとか。。

 

わたしがびっくりしたのは、
この本が、つわりについて書かれているわけではないのに、

そこに書かれている対策が、
つわりさんのトリセツ(心得)と、激かぶりだったこと。
(若干、ニュアンスの違うところはあります)

 

誤解のないように言っておきますと、
つわりさんが全員、繊細さん(HSPの人)という意味ではありません。

 
もちろん、
繊細さんが妊娠して、つわりさんになることはあると思いますが、

つわりさん=繊細さんというわけではないので、
そこだけはご注意を!!

 

た・だ・し、
繊細さんのチェックリストに目を通してみたところ、

・明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、大きなサイレンの音などが不快に感じる

・カフェインや添加物に敏感に反応し、体調を崩しやすい

・近くにいる人の体臭やタバコの臭いで、気分が悪くなる。

・空腹になると、気分が悪くなったり、まったく集中できなくなる

一部ではありますが、
つわりさんの症状と一致するところがあるのが、ますます興味深い。。

 
HSPは、人間に限らず、
鳥や魚、イヌ、ネコ、馬、霊長類にいたるまで100種類以上の動物にあって、【生き残り戦略の一つ】と考えられているんだそうです。

つわりや子育てをふまえると、
なんだか、とても、興味深い発見だなーと思います。

 

妊娠すると、
つわりさんは、妊娠を維持するために、元々持っている繊細さんの気質が、表に出てくるのか?

それとも、生き物として、
赤ちゃんの命を守るために、つわりさん=繊細さんになるのか??

もしかしたら、
この時代(核家族・少子化・情報社会etc..)で、子育てをしていく私たちにとって、なにか関係があったりするのか?

そう考えると、
またこれまでとは、ちょっと違う視点から、つわりを捉えることができそうな気がします。

 

さいごに

専門家によると、
HSPの人は『ストレスに"立ち向かおう"とするのではなく、ストレスをどう"回避するか"』という考え方が大切になるのだそうです。

それも、つわりと似ているなーと思います。

 
つわりを治そう・克服しようとするのではなく、
どうやったら、ツラい”今”を、少しでも回避できるかを考える。

つわりをきっかけに、
身体のこと、こころの在り方、出産や子育てにつながるきっかけにする。

 

前編をふくめて、
色々とかきましたが、

変わること、変えようとすることは、
これまでのあなたを否定するものではない、ということ。

それだけは忘れないでほしいと思います。

 

いかがでしたでしょうか?

つわりさんのためのトリセツ(心得)
たいへん、長い記事となりました。

 
「なるほど!って思った」
「それはちがうって思った」
「まさにその通りでびっくりした」

なにか感じたことがあったら、
インスタ、Facebook、LINEなどを通じて、コメントいただけたら、とてもありがたいです。

最後までご精読いただき、ありがとうございました。