はたして、鍼やお灸で、ホントにつわりが楽になるのか?
そこんとこ、ちょっと深掘りしてみたいと思います。
その前に、そもそも論として、
現代医学と東洋医学の違いから、解説しますね。
あなたは、具合が悪くて病院に行こうと思った時、どんな風に病院を選びますか?
胃腸が悪かったら内科、鼻炎だったら耳鼻科、歯が痛かったら歯医者さん。
その臓器や不調の原因によって分けて考えます。
それが、現代医学の特徴です。
つわりで具合が悪い時は、
もちろん、産科を受診しますが、もし、つわりを原因別に考えたら、どうでしょう?
吐気や胸やけがするから消化器内科、
ホルモンが原因だから内分泌科、
自律神経の不調や精神的なものなら心療内科?
骨盤や骨格の動きが悪いなら整形外科・・??
それって、なんだか変ですね。
ホルモンの変化による不具合も、骨盤の動きや胃腸の具合の悪さも、精神的な症状も、すべてがつながっています。
そうやって、からだ全体をひとつとして、さらに心も、つながりのあるものとして、考えるのが東洋医学の特徴です。
どちらかが良くて、
どっちが悪いという話ではありません。
物事の見方、捉え方、考え方の違いです。
脱水症状や命の危険がある時には、すぐに病院に行くべきです。
そのうえで、命の危険が回避されたうえで、
つわりの症状を少しでも楽にするために対応しやすいのは、どちらの考え方でしょうか?
ひとことで【つわり】といっても、
人それぞれ、程度も症状も違う。
東洋医学では、その違いをみて、なにが必要か考える事がポイントとなってきます。
たとえば、体質や臓腑の性質によって、気を巡らす、胃の機能を高める、こもった熱を発散させるなど、東洋医学独特のアプローチをしていきます。
鍼やお灸を使い、ツボや経絡を刺激することで、全身への効果を期待します。
つわりは、
妊娠や出産における身体の変化のひとつ。
つわりを乗り越えた人は、
つわりをきっかけに、身体を見直すことができます。
それが、つわりさんの良いところ。
東洋医学の考え方に、「未病治(みびょうち)」という言葉があります。
「未(いま)だ、病(や)まざるを治(ち)す」といい、
「病気になってしまう前に養生をして、健康を維持する」という意味。
妊娠・出産は病気ではありません。
けれど、女性のカラダや命に大きくかかわることだから、「未病知」はものすごく意味のある考え方です。
つわりさんなら、ツラいつわりを乗り越えることで、その意味に気付くことができるはずです。
つわりとマタニティ鍼灸・産前産後じゃないおっぱいセラピー【助産院 ある】/助産師の鍼灸師 下地あやの