セルフお灸を大切にしている理由

逆子ケアにお灸を取り入れる方法は、鍼灸院などで専門家の施術を受ける方法と、自宅で自分自身がお灸をする方法があります。

どちらが「正しい」という話ではありませんが、わたしは、逆子ケアにおいてセルフお灸をとても大切にしています

毎日、体に触れる時間をもつことの意味

一回の施術の質だけを考えれば、専門家にお願いするほうが突然、確実性が高いでしょう。

ただ、逆子ケアは、日々の積み重ねが影響します。

プロに比べたら、下手かもしれない。けれど、短い時間でも、自分で体に触れ、気がめぐるように、あたたかさを届ける時間を毎日もつこと。

その積み重ねが、体の緊張や冷えに気づき、自分の感覚を取り戻していく力になるからです。

「どこにするか」より「どう向き合うか」

セルフお灸というと「ツボを正しく取れているか」「やり方が合っているか」「むずかしそう」と思う方も多いと思います。

もちろん、安全に行うことは大切ですが、逆子ケアで私がいちばん大切にしているのは、どんな意識でお灸の時間を過ごすかです。

ただ、作業のように行うのではなく、
・今、あたたかいな
・どんなふうに気がめぐっていくのかな
・お腹の赤ちゃんはどう感じてるかな

あわただしい日常の中で、お灸をするたったの5分、頭の中をからっぽにし、体の変化にそっと意識を向けること。

意識が、外から内へ戻っていく時間

妊娠中は、仕事や家のこと、上の子の予定、これからの準備などで、 意識がどうしても外に向きがちです。

セルフお灸の時間は、意識を外から内へ、自分と赤ちゃんのほうに戻していく時間でもあります。

「何かをしなきゃ」から離れ「今、ここにいる私の体と赤ちゃん」を感じること

この感覚が、体をゆるめ、子宮の環境を整える力になります。

その力によって、お腹の中の赤ちゃんが思う方向へ回りやすくなる。そんなふうに考えています。

お灸は、治すための道具ではありません

お灸は、逆子を「治す」ためのものではありません。

体の感覚に気づき、冷えや緊張に目を向け、自分のペースを取り戻すためのツールです。

お灸を通して「自分の体は、今どんな状態かな」と感じることが逆子ケアであり、赤ちゃんとの関係を深めていく土台、安産のための準備です。

何を選ぶか、その選択をする主体は妊婦さん自身と赤ちゃん。

逆子のお灸レッスンでは、逆子のツボの探し方から安全なセルフお灸のやり方、体への意識の向け方など、ていねいにお伝えしています。

自分の体に触れ、感じる時間を持つことが、逆子ケアの大切な一部になることを、知っていてもらえたらと思います。

 

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