逆子ケアとは「逆子を治すこと」ではありません

ここまで、逆子について、体のこと、過ごし方のこと、お灸のことをお伝えしてきました。

いろいろ読んでみて「結局、逆子ケアって何をすることなんだろう?」そう感じた方もいるかもしれません。

逆子ケアは、赤ちゃんの向きを外から操作したり、逆子を治すための方法ではありません。

逆子ケアで大切にしているのは、赤ちゃんが自分で動きやすい環境を、体の内側から整えていくことです。

冷えや緊張に気づくこと。
呼吸に意識を戻すこと。
お腹のスペースをつぶさず、ゆるやかに保つこと。
「ちゃんとしなきゃ」と外に向いていた意識を、
自分と赤ちゃんのほうへ、そっと戻していくこと。

そうした積み重ねの中で、
実際に、自然と赤ちゃんの頭の向きが下になってくれたケースを、これまで多く経験してきました

ただし、それは、わたしが魔法のような何かをしたからではありません。 

どんなに丁寧に体を整えても、赤ちゃんの向きが変わらないこともあります。

それでも、どちらの場合でも、その時間は決して無駄にはなはないと思います。

なぜなら、逆子ケアは「逆子を治すためだけのもの」ではなく、これから迎えるお産に向けて、心と体の感覚を取り戻していく時間でもあるからです。

自分の体の声に気づくこと。
赤ちゃんの存在を、頭で考えるのではなく、感覚として感じること。

それは、お産のときにも、その後の育児の中でも、きっと支えになる力になります。

逆子かどうかに関わらず、妊娠後期を、心地よく過ごし、どんなお産であっても、いのちの誕生を前向きに、自分と赤ちゃんの力を信じて、迎えるために。

ここまで読んでくださった時間が、
自分と赤ちゃんに意識を戻す、ひとつのきっかけになっていたら嬉しく思います。

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逆子のお灸|助産院ある(沖縄うるま市)