安産ってなんですか?
助産学生だった頃から、ずっと考えてきました。
お母さんと赤ちゃんが元気であることは、
もちろん!なのですが、
安産と聞いて、思い浮かぶのは、
時間が早いこと?
痛みが少なくてすむこと?
会陰切開しないこと?
帝王切開や誘発分娩だったら?
いろいろな疑問がうかびます。
***
病院に勤めてすぐ、
新米助産師だった頃の話です。
初産の妊婦さんが入院してきて、
わたしが、担当になりました。
入院時、子宮口は3㎝開大程度
ですが、
あれよあれよという間に、お産が進み、
びっくりするくらいあっという間に、赤ちゃんが誕生しました。
それまでは、どっちかというと、
時間がかかって大変そうな人が多かったので、
めちゃめちゃスムーズだったし、
赤ちゃんも元気だったし、
ほっとしたわたしは、思わず、
「すごい安産でしたね!よかったですね!!」
って、声をかけたんです。
そしたら、なんと
「えっ?!これって、安産なんですか?!
だったら、私、もういいです。次は、産まないと思います」
なんともザンネンな答えが返ってきて、
その言葉に、わたしの頭はガーーーン!!とショックをうけました。
「そうか、いくら、お産がスムーズでも、ご本人がそう思えなかったら、意味がないのかもしれない・・」
と、痛感。。
これまでにも、
「私って、安産でしたか?」
「初産で○時間かかったんですけど、これって安産ですか?」
と聞かれたり、
逆に「お産はどうでしたか?」とたずねる時、
「病院の先生や助産師さんには"安産だね"って言われました。そうなんですかね?先生が言うってことは、きっと、そうなんでしょうね」
と答える方が、
けっこうな割合で、いらっしゃっいます。
難産だったねと言われるよりはいいかもしれないけど、
それって、
病院の先生や助産師さんが決めることなのかな。
なんだか、もったいないなぁと、思ったりもします。
『安産でありますように・・』
出産をひかえた人なら、
誰でも、願うことです。
(わたしも含め)周りだって、
心から、それを願っている。
だから、助産師として、
そのために出来ることはなんだろうと考えた時、
また、最初の疑問に戻るわけです。
安産ってなんだろう?
あなたは、どう考えますか?
前置きが長くなりましたが、
ここからが、本題です。
わたしには、3回出産を経験して、
みつけた答えが、ひとつだけ、あります。
それは・・
「安心」できるお産
それが、安産ではないかということ。
どんな形であれ、
"安心して、産むことができた"
妊婦さん・産婦さん自身が、
そう感じられることができたら、
それが【最高の安産】じゃないかと思うのです。
・・だとしたら、
その「安心」はどっからくるんだろう?
どうしたら、それを、
ちゃんと「感じる」ことができるんでしょうか?
『安産と安心のお灸教室』では、
安産につながる
"安心"と"感じること"
このふたつが、
大きなテーマとなっています。
なぜかというと・・
お産は、
アタマ(知識)やココロ(気持ち)ではなく、
なによりも、カラダを使うことだから。
どんなに、
出産に関するの情報や安産のための知識を知っていても、
身体が追い付いてなければ、意味がない。
どんなに、
気持ちを落ち着かせよう、安心しようと思っても、
陣痛が来た時、
リラックスしようと思っただけで出来るなら、苦労はしない。
ですから、
こころとカラダがつながっているとしたら、
先に、カラダを「安心」させることで、
ココロが落ち着いてくるし、
カラダが、それを感じることで、
アタマが、後から付いてくる。
と、私は考えています。
この教室では、
両親学級や出産準備クラスでやるような、
出産の流れや呼吸法などは、一切、やりません。
ですが、
この教室でならったことを軸にすれば、
母親学級でならった知識が活用でき、
教わった呼吸法や
毎週参加しているマタニティヨガだって、
もっと効果的で、
もっと意味のあるものに、
"カラダを通して"
つながっていくはず。
だと思います。
そのためのツールとして、
【安産のお灸】をマスターしていただきます。
安産のお灸とは、
冷えを予防し、
子宮や骨盤のめぐりを良くすることで、
お腹の赤ちゃんが元気に育ち、
安産になるといわれています。
お灸自体は、それほど難しくはありません。
ですが、安産に効かせるためには、ちょっとしたコツがあるんです♪
安産灸については、
わたしの体験談もありますので、ぜひ、読んでみてください。
https://karada-kulumi.com/mystory/027/
"それほど、安産にこだわってはいない。(私と)赤ちゃんが元気ならそれでいい"
そんな風に思っている方も、
いらっしゃるとかもしれません。
たしかに、それは、
何をおいても、いちばん、いちばん大事なことです。
ですが、その上で、
「安心」と「感じる」身体の使い方は、
安産に限らず、
【安・産後】や【安・子育て】へ
つながっていくんです。