つわりについて、情報発信をするうえで、これだけは大事にしていることがあります。
それは、つわりさんが、わずかでも【希望】が持てる内容にすること。
つわりとは、体調の悪さと戦っているのではなく、
何をしてもどうにもならない無力感、いつ終わるかわからない「絶望」と戦っているのだと思っています。
だからこそ、【希望】は力になる。
いつも、そう思っています。
だけど、今回ばかりは、申し訳ありません。
もしかしたら、せっかく芽生えた、あなたの「希望」を半減させる話かもしれません。
ネットのサイトを見ていると、たまに、
「つわりは、多くの人が、妊娠12~13週頃で終わる」と書いてあったりします。(記事によっては、16週とあったり、妊娠20週なんていう時もあるけど)
勘違いしちゃいけないのが、「多くの人が・・」という書き方です。
もちろん、12週で終わる人もいるでしょう。
でも、完全に終わるのは、妊娠20週だって人もいます。(私は16~18週の間でした)
つわりは、個人差しかないのだから、そういう人もいるって話です。
「一日でも早く終わってほしい」
藁にもすがりたい気持ちは、痛いほど、よくわかる。
そう願わない日は、1日だってなかった。
どうしても、早く終わる方を信じたいですよね。
実際、妊娠12週を過ぎたあたりから、
ふと「いつもより、体調がいいかも!!」なんて日が出て来たりします。
これは、本当にうれしい事です。
でも、ちょっと待ってください。
そんな時に、気をつけてほしいのが、
つわりが終わったと思って、かんたんに、ヌカ喜びしすぎないでね。という話です。
もちろん、もし、ホントにつわりが終わったなら、万々歳!!
だけど、つわりは、変化の波です。
今日は調子よかったけど、明日になったら、また吐き気が・・なんてことはザラにある。
もし「つわりが終わった!!イェーイ♪」とぬか喜びしていたら、
「あぁ、あの気持ちの悪さとまた向き合わなくてはいけないのか・・」と思う、その落差にやられます。
油断していたら、不意に襲ってきた絶望感に、うっかり、打ちのめされてしまうのです。
脅しているわけではないのだけれど、
ぬか喜びして落ちるより、「具合が悪くなることもあるって言ってたな」って、心のどこかで思っておく方が、残念だけど、ダメージは最小限ですみます。
これは、私自身も経験済みだし、
うちに来るお客様からも、よく聞く話です。
それから、多少、体調がよくなったといって、すぐに、あれこれ食べたり、無理したりもしないほうがよいです。
以前に、
「調子が良い日が続いてたから、ハンバーグ食べたんです。そしたら、翌日また、吐いちゃって。つわり終わったと思ったのに、つわりがぶり返すってことあるんですか?」
というお問い合わせをいただいたことがあります。
つわりは、もともとの胃腸の疲れが、原因のひとつだったりします。
健康のために行う断食も、回復食といって、段階をふんで、元の食事に戻すくらいなのだから、つわりだって、徐々にそうしていった方がいいでしょ。
必要以上におびえろと言っているのではなく、
「つわりが終わったかも?!」と思えるくらい元気になれたのは、すなおに喜んでいい。
ここまで、やってこれた自分を、誇りに思っていい。
ただ、用心に越したことはない。
大丈夫!
多少、ぶり返したとしても、あなたは、もう、その乗り越え方を知っているし、
完全に「つわりが終わった!!」と思えるのは、そう遠くない未来だから。