「どうして、こんな辛い目にあうんだろう・・」
「なんで、つわりってあるんだろう?」
つわりの気持ち悪さと必死で戦っていると、そんな疑問がふつふつと沸いてきます。
ですが、つわりがなぜ起こるのか、
その原因について、はっきりコレだ!と言うことができません。
残念ながら、原因はわかっていないというのが現状。
妊娠で起きるということはわかっていますが、
妊娠していても、人によって症状や程度はまったくちがうし、同じ人でも、1人目と2人目の妊娠で違ってくるからです。
なぜなら、つわりの原因はひとつではなく、
いろいろなものが積み重なって、つわりが起こるからです。
妊娠すると、女性の体は大きく変化します。
ホルモンもそのひとつ。
妊娠することで、
初めて分泌されたり、急激に増えるホルモンがあります。
それらがつわりに関係していると言われています。
まず、いちばん変化の大きいホルモンは、HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)。
受精卵が子宮に着床すると、将来、胎盤となる部分から分泌されホルモンです。
卵巣を刺激して、妊娠を継続させるための働きをします。
HCGは、妊娠5週~14週ごろまでが、いちばん多く分泌されます。
それが、ちょうどつわりの時期と重なることから、つわりの原因のひとつと考えられています。
そして、次に、エストロゲン・プロゲステロンとよばれるホルモン。
これらも、妊娠を継続するためのホルモンです。
先ほど言ったHCGが卵巣を刺激することで、その卵巣からたくさん分泌されるようになります。
また、エストロゲン・プロゲステロンは、
脳にある嘔吐中枢を刺激したり、腸の動きを悪くする作用があります。
それが、つわりの原因になるといわれています。
追加して、甲状腺ホルモンもつわりに関係していると云われています。
妊娠すると、HCGの影響で、甲状腺も刺激されます。
そうすると、普段よりも多く、甲状腺ホルモンが分泌されます。
甲状腺ホルモンが増えると、
動悸・息切れや疲れやすさ、イライラや気持ちが落ち着かないといった症状が出ます。
また、甲状腺ホルモンが多く分泌される人の方が、つわりの症状が強いという報告がされています。
これらのホルモンの変化は、妊娠5週〜14週頃に、いちばん大きく起こります。
新しい命が体内に宿ることで、
身体の細胞が、あかちゃんを守るために方向転換をしていくということです。
人間の身体というものは、もともと大きな変化を好みません。
だから、つわりは、妊娠による大きな変化に、必死ついていこうとする身体の反応だといえます。
身体は、つらい思いをさせたいのではなく、
ただ、一生懸命がんばってるってことなのですが、わかってはいても、なるべく穏やかな変化をお願いしたいところ。
つわり鍼灸では、
全身のバランスを整えることで、その反応を穏やかにすることを目的にしています。
つわりとマタニティ鍼灸・産前産後じゃないおっぱいセラピー【助産院 ある】/助産師の鍼灸師 下地あやの