28〜30週で逆子と言われたら、逆子ケアを考えてほしい理由

わたしがこうしてお伝えしているのは、逆子の妊婦さんを不安にさせたいからではありません。

「もっと早く知っていたら、できることがあったのに」

そう感じる妊婦さんを増やしたくない。
その思いがあったから、今こうして言葉にしています。

実際にあった、ある妊婦さんの話

35週になってから、「逆子だから、次は帝王切開の予約ね」
そう言われ、あわてて来院された妊婦さんがいました。

よくよく話を聞くと、実は28週頃から逆子だったそうです。

けれど、その時は特にくわしい説明もなく「様子を見ましょう」と言われただけ。

もし、あの時にくわしく教えてもらえていたら、
もし、もう少し早く知っていたら、できることはやったのに。

その言葉が、とても印象に残っています。

28〜30週は「知る」にはちょうどいい時期

28〜30週は、逆子ケアを考えるうえで、とても大切な時期です。

なぜなら、赤ちゃんはまだ動きやすく、お腹の環境も変化しやすいからです。

「すぐに何かをしなければ間に合わない」というわけではありませんが、「知って考え始める」には、ちょうどいいタイミングです。

この時期に、逆子であることを知り、体の状態に目を向け、必要なことをする。

それだけでも、意味があります。

医療を否定したいわけではありません

ここでひとつ、はっきりお伝えしておきたいことがあります。

私は、けしてなにかを否定したいわけではありません。

経膣分娩も帝王切開も、どちらも赤ちゃんが生まれるために必要な選択です。

ただ、妊婦さんにとっては、その選択が「ある日突然」示されるのではなく、自分で考える時間があることが、とても大切だと感じています。

妊婦健診で、妊婦さん自身が確認してほしいこと

もし、28〜30週の健診で、逆子について特に説明がなかったとしても、

「今、赤ちゃんはどんな向きですか?」
「胎盤の位置はどこですか?」
「羊水量はどうですか?」

こうしたことを自分から確認していいのです。

お腹の中の赤ちゃんと体は、妊婦さん自身のもの。

知ることは、わがままでも不安が強い証拠でもありません。

逆子ケアを考える、という選択

28〜30週で逆子と言われたら、もちろん自然に頭が下になることもあります。

「逆子ケアを考える」という選択肢がある、それを知っていてほしいのです。

必ずやらなければいけない、ということではありません。

必ず向きが変わる、という保証もありませんが、28〜30週の時期なら確実に変わりやすいというのも事実です。

「知ったうえで選ぶ」のと「知らないまま流れに任せる」のとでは、心の納得感がまったく違います。

逆子の発信をする理由

わたしの発信は、逆子を治す方法を伝えるためだけのものではありません。
(発信の対象が、妊娠中の逆子という、ごく限られた発信なんて、正直、効率が悪すぎる)

そういうことじゃないんです。

妊婦さん自身が、自分の体と赤ちゃんのことを、自分の言葉で考えていいんだよ、というメッセージです。

28〜30週で逆子と言われたら、まずは知ることからでいい。

その一歩が、あとから振り返ったとき、「ちゃんと向き合っていた」と思える時間につながることを、何人もの妊婦さんを通して見てきたから言えることです。

 

逆子のお灸|助産院ある(沖縄うるま市)