居心地のいいお腹でいるために

赤ちゃんは、産まれるその瞬間まで、お母さんのお腹の中で過ごしています。

とくに、逆子ケアでは、
「いま、このお腹は赤ちゃんにとってどんな居場所だろう」という視点を、妊婦さんと共有したいと感じています。

赤ちゃんの頭の向きを気にするのと同じように、いまのお腹や体の状態にそっと意識を向けてみること。

普段は無意識に使っている、体の内側の力にそっと目を向けながら、赤ちゃんが動けるスペースを、体の中に広くつくっていく。

体のどこに呼吸が入っていくか、力み過ぎず、呼吸を深めてみる。

その感覚に気づくことは、赤ちゃんにとっての居心地のよさを、お母さん自身が育てていくことにつながっていきます。

逆子ケアで、妊婦さんの身体から感じ取れること

私は、逆子ケアの時間、妊婦さんのとなりにいながら、
「この身体は、いまどんな状態にあるのかな」
そんなことを、妊婦さんと一緒に確かめていくような気持ちでいます。

それは、何かが悪いとジャッジしたり、評価するものではなく、その方の「今、妊娠している」という状態やこれからのお産に向けて、身体から教えてもらうような感覚です。

身体の雰囲気にそっとふれていきながら、気の巡りにチューニングしていく。

私は、それを【陰陽調和の感覚】と呼んでいます。

くよくよ・ごろごろし過ぎない

「「気の巡りがいい」というのは、特別なことではありません。

体もこころも、必要以上に固まっていない状態のこと。

・体もこころも「のびのび」していること
・考えすぎや、動かなさすぎに偏らないこと

妊婦さんの気持ちが必要以上に張りつめておらず、
考えごとばかりにエネルギーが集まらず、お腹まわりや足元の血流がよく、気が充実している状態。

気が巡れば、血液も巡る。

冷えにくく、体の中にあたたかさが行き渡っている状態は、赤ちゃんにとっても、心地よい環境だといえます。

逆子が戻る・戻らないに関わらず、大切な土台

逆子が戻って下から産むことになったら、その次に考える、安産にとって必要なことは、まったく同じことです。

リラックスできること。
血流がよいこと。
産む力と、回復する力を、体の中に育てておくこと。

これは、帝王切開の場合でも同じです。

帝王切開は、手術そのものは病院に委ねる部分が大きいですが、お腹の環境を整えることも、産後の回復力を育てることも、自分自身にしかできません。

出血の程度も、傷の治り方も、産後の体がどれだけ回復しやすいかも、妊娠中の体の状態が影響しています。

逆子ケアが、その先につながっていくもの

逆子ケアをきっかけに、
「どうしたら、赤ちゃんにとって居心地のいい体でいられるか」を、日常生活の中で意識すること。

それは、
かんたんに楽に過ごせる、という感覚とは少し違うかもしれません。

リラックスすることと、
気が抜ける・だらけることは、少し違います。

呼吸や姿勢、体の使い方など、
これまで意識してこなかったことに、
少し目を向けていく時間でもあります。

でもその積み重ねは、赤ちゃんのためであると同時に、自分の体を大切に扱う感覚を、育ててくれます。

逆子ケアの時間は、お産と産後の子育てへとつながる土台を、身体の中に育てていく時間なのだと感じています。