【横隔膜をゆるめる】
絶えず気持ちが悪くて、息を深く吸うだけで、吐き気がこみあげてくるつわり。
無意識のうちに、呼吸が浅くなり、みぞおちが固くなってしまいます。
それが、つわりの期間2~3ヶ月続くと、
横隔膜もみぞおちも胸郭も、ゆるむことを忘れてしまう。
呼吸が浅くなると、全身の気の流れが悪くなります。
みぞおちが固くなると、胃の動きも悪くなるんです。
深い呼吸を意識するのもアリですが、吐き気があると、それもむずかしい。
気持ち悪すぎて、
呼吸がどうこうとか、意識する余裕はないですものね。
そういう時は、呼吸はさておき、
みぞおちをゆるめるつもりで、手をあてるとよいです。
わき腹からみぞおちに手を当てて、横隔膜を意識しながら、ただ、ゆっくり呼吸します。
キュッと緊張して固く縮んでいる横隔膜が、ゆっくりゆるんでいく様子をイメージしましょう。
吐き気が出てくる怖さで、
息をたくさん吐くのを、途中で止めてしまうかもしれません。
もしできるなら、
「もう、吐いてもいいや」と肚をくくって、ゆっくり長く、すこしずつ息を吐ききってみてください。
できるだけ、細く長く。
息を全部吐いたと思うところから、あと2段階、息を吐きます。
細く長くがポイント。
その時に、手をあてているみぞおちから脇腹が緩んで、胸郭が縮めばマルです。
もしかしたら、軽くゲップがでるかもしれません。
ゲップが出るのは良いことです。
胸の中で、うっ滞していた気が動きだした証拠。
気持ちが悪くて、そこまでできない時は、
横になった状態で、軽く背伸びをするように片腕をあげ、反対の手で、わきの下から横腹にかけてさすったり、手当てするのもよいです。
胸郭がゆるむと、こみあげる吐き気が良くなることが多いです。
ただ、セルフケアだけでは限界があります、背中は特に。
つわり鍼灸では、
胸郭だけでなく、肩甲骨や背骨の調整、背中のツボなどもつかって、特に、上半身の気のめぐりを調えます。
背中がゆるむと、ウプウプとした胸のつかえや気持ち悪さがスッと取れます。
ただし、1回だけの施術では、その時はよくなっても、あまり長続きはしません。
つわり鍼灸は、つわりの波にあわせて、
体調を整えていくことが目的ですから、つわりがおさまるまで、数回通っていただくのが理想です。
ホントに効くのかが気になる??
そうですね、
まず、1度、施術を受けてみて、
「楽になったかな」と思う感じが少しでもあったなら、あなたの身体は、つわり鍼灸を必要としています。
つわりを治すのではなく、
妊娠にともなう変化に、少しずつ、身体を慣らしていくこと。
つわり鍼灸は、その働きがスムーズにいくようお手伝いをしています。
そうすることで、
あなたの身体は、お産仕様から子どもと育てるための身体へと変わっていきます。
つわりとマタニティ鍼灸・産前産後じゃないおっぱいセラピー【助産院 ある】/助産師の鍼灸師 下地あやの