「なぜ、こんなにつらいんだろう?」
つわり中は、ずっとそのことを考えていました。
考えてもわかるもんじゃないけれど、納得のいくこたえを探し求めていました。
つわりには、いろんな説があって、
その中に『つわりは、排毒(デトックス)だから、体にとって必要なことなんだ』などと書いてあったりします。
たしかに、うなずける部分もあるけれど、はたして、本当にそうなのだろうか?
つわりデトックス説って、なにかの罠じゃないか??(考えすぎ・・)
正直、そんな疑問をもっています。
体にたまっている余分なもの、普段十分に排泄されていないもの、赤ちゃんの体づくりに邪魔なもの・・
それを外に出す。つわりがあるのは、そのため。
排毒がうまくいかないと、赤ちゃんの乳児湿疹やアトピーの原因になったりもするとまでいう人もいます。
だから、つわりは必要なものだと。。
もし、仮に、それが本当だとしたら、
つわりが、こんなにもしんどい私は、きっと、体の中に、ひどい毒素がたくさん溜まっているのですね。
だから、私はこんなにツラい思いをしなくちゃいけないのですね。
つまり、私が悪いってことですね。。
・・・
はい!出た!!
つわりマイナス思考、これぞ、つわりの負のスパイラル!!
うっかり、罠にはまるところでした。
つわりデトックス説の罠は、さらに、もうひとつあるのです。
それは「つわりは必要なモノだ」という先入観。
こんなに苦しむことが、わたしには必要なことなんですね。
そう思わなきゃいけないよね。
だって、デトックスなんだもん。
だから、がんばらなきゃいけないよね。
つわりを受け入れなきゃいけないんよね。
無理だよー苦しいよー
自分の体を信じられない、そんな私はダメだ。
だから、もっと我慢しなきゃ。。
はい、出たー、恐怖の2重スパイラル。
必要だ、大切だと言われたら、
苦しいのに、〇〇しなきゃいけない。
それを受け入れなきゃいけない
って思いこんじゃうところ。
これも、つわりデトックス説の罠!!
もちろん、私は、しっかり落ちましたよ。
よけいに、自分を追い詰めました。
それでね、気付いたことがあるんです。
どんなにそれらしくて、どんなにもっともらしく、まことしやかに言われていることでも、自分を追い詰め、苦しめるものを「それが真実だ」と思いこんではいけない、ということを。
これね、子どもがうまれた後の、子育てあるある、でもあるんだよ。
そっちに悪意はない。
むしろ、良い事を言っている。
だから、よけいに気をつけなくちゃいけない。
苦しい時に、もっと苦しくなるような真実は、あなたにとっての真実ではありません。
整体で、ものすごく有名な先生がね、こんな事を言っているのよ。
「つわりを、自然の生理現象として肯定して、それをなくそうと思って努力してみても、かえって逆効果をもたらすおそれがある。だから、まず『つわりはいらないものである』と思ってみること」
(整体入門/野口 晴哉 著、一部抜粋)
なんだか、胸がスッとするね。
そうだ!つわりはいらないものだ!!(キッパリ)
まずはそう、自分に宣言しよう。
妊娠の変化として、少しくらいならあってもいいけれど、それが、こんなにひどくある必要なんて、どこにもないのだから。
私もそう思って、つわり鍼灸をやっています。
つわりさんの体に触れる時、無意識の領域で、あなたの体も「そうだ、つわりはいらないものだ!」そう思ってくれる事で、つわりが早く終わったらいいなと思っています。