逆子とお産 ― 逆子が戻ること、その先にあるもの
これまで関わってきた中で、
逆子が戻って安心したあと、
陣痛の途中で帝王切開になった方や、
出産を前にして、
体調の変化から転院になった方がいました。
逆子は戻った。
けれど、その先のお産は思っていた形とは違った。
こういうことは、めずらしくありません。
どうしても「逆子が戻るかどうか」に意識が向きやすいと思いますが、
実際の経過やお産の現場を見ていると、それだけでは捉えきれないものがあると感じています。
逆子が戻ることは、ひとつの変化です。
でも、それがすべてではない。
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どんな経過でも、どんな形であっても、大切なのは、
「わたしには産む力がある」
「赤ちゃんには生まれる力がある」
その感覚を、どこかで持てているかどうかだと思います。
知識としてではなく、からだの感覚として知っているかどうか。
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『整える』というのは、
何かを正すことではなく、
結果を変えるためのやり方でもなく、
自分のからだと、もう一度つながっていくこと。
外に任せていたものを少しずつ自分に戻し「わたしはどうしたいのか」を感じていくこと。
その積み重ねが、思い通りにならない場面の中でも、自分を支える感覚につながっていくのです。
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お産は、コントロールできるものではありません。
それでも、どんな流れの中でも「大丈夫」と感じられること。
それは結果とは別のところにある、確かな安心。
逆子という出来事は、ただ戻すためのものではなく、自分のからだや在り方に触れるきっかけになりえる出来事です。
その中で、すでにある力に気づいていくこと。
どんなお産であっても、それは正解かどうかではなく、あなたと赤ちゃんがたどるプロセスです。
その中で「わたしは大丈夫。この子も大丈夫」と感じられること。
それが、いちばん大切なことだと感じています。
