うちの旦那さんは、
むかしから、ほんとうに、家の仕事をよくやってくれます。
最近、よく話題になる育児休暇も、1人目の時から、普通に取ってたし、
子どものお風呂からおむつ替えまで、もちろんのこと、
掃除も洗濯も皿洗いも、
ズボラな私より、よっぽど上手です。
ただの自慢じゃないので、まぁ、最後まで聴いてください。笑
先日、そんな夫と、
産後うつの話になって、とにかくビックリしたこと。
まず【産後うつ】という言葉を知らなかった!!
マジか!!?
夫も、いちおう、医療者なんですけど、
これは、完全に、私の教育不足ですね(反省・・)
しかも、
「出産後1年未満に亡くなった女性の死因は、自殺がいちばん多いって、社会的にも問題になっているんだよ。」
なんて話をしたら、
「生まれて1年なんて、めちゃめちゃ(赤ちゃんが)かわいい時期じゃないか!産後うつになる気持ちが全然、わからない。」
と、のたまわった。
いや、たしかにかわいいけどさ。
この、かわいいだけじゃ済まさない、母親の複雑な気持ちをなんと、表現したらいいのでしょう。
もちろん、夫は批判しているのではなく、
純粋に、その心境を想像すらできないという意味なのですが、
「あぁ、こんなに協力的な夫でも、産後の女性のココロは理解できないのだな。」
と、驚きとともに、どこか、納得した私でした。
子どもを産んだことのある人なら、
・産後うつになりかけた
・鬱になってもおかしくなかった
・今思うと、あれは産後うつだったかも
そう思った経験、絶対、あるよね。
私だって、一度や二度ならず、ですよ。
『産後うつかも?と思ったら相談を!』
とかって聞くけど、
そんな風に、冷静に自分を客観視できたら、ひとまずはどうにかなる気がする。
(求めれば、情報や援助はあるのだから)
だけど、問題なのは、冷静な判断や自覚すらできない時。
それに、渦中にある時って、
だいたい、そういう時じゃない??
産後うつになる人には、
真面目な人や一生懸命な人が多いって聞くし、
心のどこかで、
「まさか!自分は大丈夫だろう。」って思っている人ほど、気付きにくいだろうよね。
産後うつも、つわりと同じで、
その人のせいでもなんでもなくて、
ホルモンの変化だったり、
脳の仕組みだったり、骨盤のバランスのせいだったりするのだから。
だからこそ、自覚はなくても、
紙一重の時期に、旦那さんや実家の協力とか、健診で話す助産師さんとか、支援センターやママ友とのランチとか、
ほんのちょっと、肩の力をぬいたり、息抜きしたり、ガス抜きしたり、
そういうものの積み重ねで、
知らず知らずのうちに、救われていることがほとんどだったりする。
"知らず知らずのうちに"ってとこがポイントだろうよ。
それがいいのだ。
子どもと一緒に出かける場所ももちろんなのだけど、
あえて、子どもを預けて、一人になれる場所も大事なんだよ。
美容室、カフェのコーヒー、アロママッサージや整体・・
たった1時間でいいから、自分だけになれる時間。
無意識の【私】に、
安心して、ぼーっと集中できる時間がどこかにあれば、
なんだかんだ言いながらも、
波を乗り越えていくものだと思うのです。
「むかしは、女性にとって、掃除や洗濯、料理や縫い物などの家事に集中するのが、自分を取り戻す時間だった」
という話を聞いたことがあります。
もちろん、時間に追われている時は違うけどさ、
無心で、シンクを磨いて、ピカピカになった流しを眺めた時の気持ち、
無心で、野菜を切って、イッキに炒める時の気持ち、
無心で、タオルをたたんで、そろえていく時の気持ち、
無心で、ミシンをふんで、保育園のバッグやマスクが出来上がる時の気持ち、
なんだか、わかる気がしませんか?
けど、その横で、赤ちゃんが泣いていたり、
子どもが「おかあさん!おかあさん!」と話しかけてくる時は、まったく全然、別物!!
むかしは、そういう時に、
一緒に住んでるおばあちゃんや家族が、
「はいはい、子どもはこっちで見ておくから、そっちの仕事をすませちゃいなさい」
って、やれたんだよって言ってました。
なるほどな。
いまは、難しいかもな。
だから、身体に集中する時間がよけいに必要なんだ。
そういうわけで、
妊娠中から、安心できる場所やモノや時間や人をいっぱい、いっぱい見つけておく。
手札はなるべく多い方がいい。
それが必要なんだって、知っておく。
(その時がきたら)自ら、選ぶ。
"産後うつにならないために"ではありません。
あなたがいつも幸せであるために、選ぶものなんです。