
前世と胎内記憶・・
信じるか信じないかは、あなた次第

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第3子の出産エピソードは、
「経産婦は、マジでおそろしい・・」と思った話。
朝の6時半頃、トイレに行くと、おしるしがありました。
「経産婦さんだから、おしるしがあったら受診してねー」と、助産師さんから言われていたので、とりあえず、出かける準備をすることにしました。
とはいえ、お腹はまったく張っていません。
お風呂に入って、朝ゴハンの支度をして、上の子ども達を起こして、荷物をまとめて・・動き回っても、お腹はほんの少し張る程度。
痛みもまったくない。
これ、陣痛になるかなぁ・・
どうかなぁ・・
潮見表をチェックすると、満潮時刻は8:50
しかも、前の日は満月だ。
なるほど、これはもしかしたら、来るかもしれない・・
念のために、旦那さんには、仕事を休んでもらうことにしました。
子ども達は、保育園を休める上に、
赤ちゃんが生まれるかもと聞いて、テンションがあがる。
もちろん今回も、三陰交のツボに安産のお灸。
子ども達に朝ゴハンを食べさせながら、そうこうしてる間に、時刻は8時すぎ。
お腹の張りは変わらず、ゆるやか〜な感じ。
のんびり準備してたら、旦那が「早く行こうよー」とせかします。
病院にも連絡したし、ぼちぼち出かけようか。
3階のアパートの階段をさっさか駆けおりて、
8:30に旦那さんの運転する車で出発しました。
ちなみに普段、病院までは、高速をつかって45分くらいかかります。
家を出発して5分後、
インターチェンジに入る頃、突然に、そして急激に、そいつはやってきたのです。
陣痛1回目。
いままでとは比べ物にならない強さと痛み。
「や、ヤバい・・これ、産まれるやつだよ。できるだけ早く、車飛ばして!」
旦那に叫ぶわたし。
「えっ?!そんな急に??」
運転していた旦那さんもびっくり仰天です。
さらに5分後、陣痛2回目。
さっきのより、数段、強い痛みが襲ってきます。
赤ちゃんの頭が骨盤に入るのがわかる。
お尻を強く押される痛み。
「いたい、いたい、イターーイ!!おねがい、おねがい、産まれちゃうよ、急いで〜〜!!!」
車の座席を叩きながら叫ぶわたし。
突然、豹変したわたしにビビって、後部座席で静かになる子ども達。
さらに5分後、またまた陣痛の波がやってきました。
15分前までは、あんなに余裕だったのに、信じられない、涙々。
自然といきみがはいります。
「きたきたきた、ヤバイヤバイ、むりむりむり、おねがい、カミサマ〜〜〜!!」
叫んだ瞬間・・パーーーン!!
お尻の下で、なにかが破裂しました。
破水したのです。
病院までは、あと半分くらいの道のり。
高速を飛ばしながら、片手で電話をかける旦那さん。
「あ、はい、破水しました。ええ、あと10分くらい。はい、はい、生まれそうと言ってます。ええ、わかりました。とりあえず、急ぎます」
おねがいだから、間に合ってー
心の中で、必死に祈ります。
インターチェンジを降りて、一般道へ。
さすがに、高速ほどスピードは出せません。
だけど、幸いなことに、日曜日の朝なので、道は空いている。
4回目の陣痛がやってきました。
「きた、きた、きたよぉ〜〜、あーあーあああーーー!!」
言葉にならない叫び。
子宮の収縮にあわせて、骨盤の中で赤ちゃんの頭が回旋するのがわかります。
出口に向かって押し出されるのもわかる。
前をゆっくり走る軽トラに、軽い殺意をおぼえながら、このまま、車の中で生まれたら・・と脳裏をよぎります。
どうにかこうにか、病院にすべりこみ、
連絡を受けた助産師さんが、玄関で、車イスを準備して待っていてくれました。
けど、座席から身動きができない。
「あやのさん!今しかないから、おねがい、がんばって!」
助産師さんに励まされ、抱えられるように車イスに飛び乗って、ものすごい勢いで分娩室に移動しました。
エレベーターの中で、5回目の陣痛がやってきました。
「きたきたきた・・こわいこわい、あーあーー!!あたまが出る〜!!」
エレベーターで大騒ぎ。
固いものが完全にはさまり、ジーパンの股の部分を押しているのがわかります。
4人かがりで、車イスからベッドへ移され、一気に、ズボンと下着をひっぺがえされて、、
助産師さんがひとこと。
「あ、ホントだ。アタマ出てる・・」
助産師さんが「赤ちゃん出てくるから、足開いて、力抜いて〜」っていうんだけど、身体が思うように動いてくれない。
今まで、必死で閉じてたから、どうやって足を開いていいかわからないんです。
どうにかこうにか、足の力を抜こうとしていると、ゆっくりと赤ちゃんの体が出てきて・・
ふぎゃぁーー!!
9時04分、元気な産声をあげました。
「今日、生まれるかなー」なんて、
笑いながら自宅を出発して、わずか30分後の出来事でした。
その時、旦那さんは、というと、、
わたしを助産師さんに引き渡した後、
大急ぎで車を停めて、ふたりの子ども達を抱え、かけ足で分娩室に向かったところ、エレベーターのドアが開いた瞬間、産声らしき泣き声が聞こえたが、まさか、自分とこのだとは思わなかったらしい。
そのまま、分娩室に招きいれられ、
「あれ??もう、生まれたの?」とおかしそうにに笑って、わたしのお腹の上にのった赤ん坊と対面しました。
長男は、事態をのみ込めないまま、ハサミを持たされ、赤ちゃんのへその緒を切りました。
次男は、わたしと赤ちゃんを数回見比べて、「あかちゃんかわいい」といった後、「かぁか、よくがんばったね」と、わたしの頭をなでてくれました。

新しい家族とご対面。
おかげで、超〜安産だったけど、経産婦さんの怖さがこれほどまでだったとは!!
我ながら、驚きでした。
とにかく、間に合ってよかった。
そして、なによりも、元気で生まれてきてくれてよかった。
ありがとう。
ああ、ありがとう。
