
NICUに転属を希望したワケは・・
前回の話:

NICUってすごいんですよ。
早産で生まれた1000gに満たない命が育っていくんですから。
もちろん、
その過程にはいろいろな障害もありますけど、命って、そして医療って、ホントすごいなーと思います。
NICUは、
今まで以上に、絶えず気を張っていなくてはいけない現場でした。
たとえば、大人の薬の、1000分の1の量で点滴をつくるとか、
オムツ交換の刺激だけで、呼吸状態が不安点になるとか、
人工呼吸器が入っている赤ちゃんが、
動いたり、泣いて暴れたりすることで、人工呼吸器の管が外れてしまわないかとか、
モニターと数ミリ単位の点滴を、絶えず管理している状態。。
NICUを退職して10年以上経ちますが、
いまだに、あかちゃんの呼吸器の管が外れて(事故抜管)ハッと目がさめて、マジ夢でよかったーと思うことがあります、笑;
NICUは、
これまで経験してきた感じとは、まるで違っていました。
産婦人科にいた時は、
妊娠や出産は病気じゃないから自然の力を大切にしようとか、そのためのよりよいお産ってなんだろう?とか、そんなことを考えていましたが、
NICUは、その逆で、
最先端の医療あるからこそ、命が存在する世界でした。
お産の様式がどうこうとか、母乳育児が云々とか言ってる余裕はなくて、1000gの小さい命が、ただ必死で、呼吸を繰り返している。
どっちも否定することはできないのです。
最近、時々ですが、
まったく医療を介入させない、超自然派なロハス出産の話題を聴くことがあります。
医療に頼り過ぎるのも、
医療を否定し過ぎるのも、どっちも違うと思うんです。
東洋医学と現代医学って正反対のイメージがあって、衝突しがちですが、わたしは『どっちか、じゃなくて、どっちも』というスタンスにおさまっている。
そのわけは、
NICUでの貴重な経験も、一つにあると思います。
NICUでの勤務は2年でした。
わたしにとって、
NICUは気を張りすぎて、神経がすり減る現場だったので、あまり長くは続けられませんでした。
でも、NICUで働いてよかったと思ったことがあります。
それは・・
