マイストーリー

第12話:気づいてしまったモヤモヤとジレンマ

たとえば、こんな考え方もあるんだな、という気持ちで読んでください。

第11話:たとえば、流産とこの世に生まれてくることの意味を考える それは、これまでに立ち会ったお産の中で、いちばん静かなお産でした。 産声を聞くことができなかった悲しいお産の話。 h...

 

忙しい病棟業務の中で・・

こうしてふりかえってみると、
お産をするおかあさんやあかちゃんに、いろいろなことを教えてもらったんだなーという気がします。

ですが、実際のところ、
当時は、目の前の仕事をこなすだけで精いっぱいでした。

 
ひとつひとつ、立ち止まってふりかえっている暇など、ほとんどありません。

むしろ、あえて立ち止まらないようにしていたかもしれない。

病院でしたから、
いちいち気づいていたら、前に進めなくなるような出来事もありましたし、心にフタをして、深く考えないように、感じないようにしていた部分もあったと思います。

 
病院での業務は忙しく、
外来に健診で来ている妊婦さんとじっくり話をしたり、おっぱいケアを必要としているおかあさんにゆっくり寄り添うことができませんでした。

そのことに、すこしずつジワジワと、ジレンマを感じるようになっていました。

 
たとえば、ベビー室担当になると、
朝の時間は、たいてい10名ほどのあかちゃんをひとりでお風呂に入れ(ほとんど、流れ作業。。)お風呂が終わった順番に、おかあさんに声をかけて授乳室に来てもらい、おかあさんが授乳できない場合はミルクをあげ、その合間に、授乳しているおかあさんのおっぱいの状態やあかちゃんの飲みの様子をチェックする…

さらに、お産が重なれば、
分娩室に行き、生まれたあかちゃんの出生直後のケアをする。

これを、ほぼ同時進行でこなしていくのです。

 
10人のあかちゃんの沐浴なんて、もう捌く(さばく)のに近い感覚。

いまだったら、
あかちゃんの沐浴だけやりたいくらい、笑
しあわせでいっぱいの時間なのに・・

当時は、そんなことを感じる余裕はありませんでした。

 

それでも、ごくたまに、
夜勤の時など、お産もなくて病棟が落ち着いている時に、ポコッとすき間の時間ができて、夜の授乳にやってくるおかあさんと話をしたり、おっぱいが張って眠れないおかあさんのためにマッサージをしたり、、そんな時間に、充実感をおぼえるようになりました。

 

医療介入の多いお産..
授乳のたびにおかあさんに声をかける違和感..
毎回、授乳の前と後にあかちゃんの体重を図る不自然さ..
(だって、家に帰ったらそんなことしないもん)

 
もちろん、安全が第一です。

違和感を感じるからといって、
自信をもって安全を守れるくらい、妊娠中からのケアが十分にできているといえるのか?

よりよいお産って、いったいなんだろう?
そのために、わたしにできることってなんだろう??

そんな想いが、次第に強くなっていきました。

 

新人の頃に比べると、業務にも慣れ、
余裕がでてきた分、助産師として働くことにやりがいを感じるようになったのはたしかです。

だけど、このままずっと、こうして働いていくんだろか??

モヤモヤした疑問とジレンマを抱えていました。

 
そんな時、お産を終えて退院するおかあさんが、わざわざ、わたしに声をかけてきました。

そして、1枚のお手紙をいただきました。

その手紙を読んで、わたしは救われた想いがしました。

第13話:わたしを救った1枚の手紙 理想と現実のギャップ? たぶん、忙しすぎて疲れちゃったんだと思います。 https://karada-kulumi.co...